2015年12月15日火曜日

【サグラダ産室】

 いったいどれほど時間をかけているのだろう?

 11月から、時間を見つけて少しずつトラ産室を改造しているのだが、いまだ完成しない。
 こんなに完成しないのはサグラダ・ファミリア(130年間建設中の大教会)か、それともトラ産室か。

 12月中旬になってようやく、目標の完成形が見えてきた。



<写真1>
 幅210cm、奥行き170cm、高さ140cm。鉄骨を溶接し板を貼り、暗視カメラを設置。
 写真左側の壁にシュートがあり、トラはそこから出入りします。
 手前の板がない部分はいずれふさぐ予定。
 こんな箱を飼育係が手作りしちゃったら、ちょっと自慢してもいいでしょ?
 まあ本当に「完成」といえるのは、中でトラが出産した時なのですがね。



<写真2>
 神経質なザリア。でもだいぶ環境に慣れてきたかな。
 こんなポーズもするようになりました。(なんちゅう姿勢してんの。)
 12月にキリルとの同居を再開しているので、交尾すればまた約100日後に出産することになる。
 できるだけ早く産室を完成して、環境に慣れさせてあげたい。
 次こそはしっかり自分の子を育ててくれると、信じてるぜザリア!



<写真3>
 中はウッドデッキ調?完成したら真っ暗になります。
 右側が夏に作った部分。左側が今作っている部分。左の板が新しいでしょ?










<写真4>
 暗視カメラの調整もバッチリ。
 










思えばもうじゅう館担当になってから、ユキヒョウ産室作り、トラ産室作り、そして今はトラ産室改造と、裏作業にばかり追われている。

看板やガイドのように来園者から見える努力ではないけれど、動物の繁殖に向けた、大事な仕事。

飼育係にはこんな仕事もあるってことを、知っていただければと思います。


もうじゅう館担当:大西敏文