2015年11月6日金曜日

ライラの近況

 夏期営業最終日の11月3日。青空の下、ライオンのライラとレイラ夫妻は仲良く日向ぼっこしていました。

レイラは寝台の上。ライラは地べた。力関係の表れ??(笑)

 こうした光景もしばらく見納めかもしれません。
 すでに高齢の2頭。ライラは寒い日には、外に出るのを嫌がります。その時は、無理に出さずに非展示とします。
 みなさんには申し訳ありませんが、これからの季節、ライラ非展示の日が増えるでしょう。

 ライラは初夏には毛球症をわずらいました。
 毛をなめて毛づくろいをしたときに、飲み込んだ毛をうまく吐き出せず腸に詰まってしまう病気です。
 一時は立ち上がるのもおぼつかないほど重篤な状態でした。
 麻酔をかけ、薬をカテーテルで投与することによって、現在は見違えるように回復しています。

 そのときの麻酔治療の様子を動画に記録していました。↓

ライオン・ライラのカテーテル治療

 高齢になると、若いころにはなかった、こうした病気を患ってしまうのですね。
 ライオンは麻酔中でも目を見開いていますし、「ガー」と唸り声が出たりします。「いきなりガブッと口閉じるんじゃないか!?」なんて思いが頭をよぎります。
 しっかり麻酔が効いているのでいきなり起きることがないのは分かっているのですが、相手が相手だけにこちらの神経は張り詰めます。

 麻酔をかけた機会に体重測定もおこないます。150kg近いライラは人手がいなければ持ち上がりません。ほかの飼育係も応援に駆けつけてくれました。
 体重測定の動画はコチラ↓

ライオン・ライラの体重測定

「142.5kgか。痩せたな~」などと会話が聞こえます。健康な若いオスなら200kg前後はあります。
 体重計に乗せたとき、ライラの唸り声が聞こえていますね。


 もうじゅう館には、繁殖が望まれる若い個体もたくさんいます。
 一方で、ライオンのライラとレイラ、アムールトラののん、クロヒョウのパックなどは高齢個体です。
 彼ら高齢動物たちのケアもしっかりおこないたいと思います。

「子育て支援」と「高齢者問題」。これがもうじゅう館・新担当者としての課題です。

もうじゅう館担当:大西 敏文